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賃貸等不動産について

この会計基準での賃貸等不動産とは、遊休資産と投資用不動産を意味します。すなわち、本業と関係のない資産です。
日本の会計基準は、取得原価主義を採用していますので、不動産に関しては時価評価を行うということはありません。
ただし、本業に関係のない資産ですので、余剰資産として売却することも可能です。
このような観点から、賃貸等不動産会計基準においては、本業に関係のない売却可能な不動産の時価を開示することにより、 不動産運用が適切に行われているかを開示するという必要が生じます。
会計基準の扱いは、あくまで参考情報としての注記というものですので、減損処理のように財務諸表に直接影響を与える というものではありません。

一昔前であれば、資金に余裕があるときに地方の土地を購入しておき、(例えば、購入してから10年後に)工場などを建設するときに、 保有している土地を利用していた企業も多いと思います。すなわち、そのうち、利用するかも知れないという理由で購入する場合です。
賃貸等不動産会計基準がスタートした今では、使用が見込まれない場合、賃貸等不動産に該当し、時価を開示する必要が生じます。
以前のように、気楽に不動産を購入できなくなってきたのです。
また、保有している賃貸等不動産の時価が外部に公表されますので、含み益を抱えている会社をより正確に把握することができることとなり、 買収のターゲットとされてしまう会社が出てくるかも知れません。
このような観点から、賃貸等不動産を意識した不動産戦略を考える上では、下記の点が重要となります。

@企業として利用しない不動産は取得価額と時価の開示が要求されるため、運用損益がダイレクトに投資家に公表される

A遊休資産の時価が開示されてしまうため、会社の含み益・含み損がより投資家に見えやすくなり、会社の清算価値が見やすくなる

このような観点から、保有不動産を効率的に部門に配分していき、不要な不動産は売却していくことで、不動産運用の評価損益を 過度に開示しない不動産戦略を採ることが可能となります。