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減損会計について

不動産の減損会計は、大幅に時価が下落した不動産の帳簿価額に時価を反映することを目的としています。
ただし、減損会計は全ての不動産の時価を反映するわけではなく、一定の要件に該当する場合のみです。
また、時価が帳簿価額よりも高い場合でも、評価益が計上されるということはありません。
すなわち、利益計上は認めず、一定の要件に該当し、明らかに時価が下がってしまった場合に、時価を反映させるという制度ですので、 少し独特な考え方をします。
まず、前提として、減損会計は個別の不動産の時価評価を行うのが目的ではなく、ビジネスに不動産を有効活用できているかという観点で 判断していきます。

1. 資産のグルーピング

対象資産は、不動産、リース資産、無形固定資産などですが、それを保有している部門等に分類します。例えば、半導体製造業の場合、 半導体製造に関する土地・建物などを1つの部門に集計(グルーピング)します。

2. 減損の兆候

その部門の収益性を判断して、グルーピングした資産を保有する部門が不採算となっていないかを判断します。

3. 減損損失の認識

グルーピング対象の部門から発生する最長20年のキャッシュ・フローと資産の簿価を比較して、 その大小関係から減損が必要かどうかを判断します。

4. 減損損失の測定

実際に、不動産評価を行って、減損損失の金額を計算します。

不動産自体の時価評価を行うのは最終段階ですので、不動産評価額が直接的に減損に影響を与えるわけではありません。
例えば、半導体製造業の場合、半導体製造部門が不採算となっていないかを判断し、不動産の投資金額に見合うだけの収益性がない場合に 減損処理を行うことになります。
不動産を鑑定評価する際にも、賃貸想定で収益価格を計算する場合と、自用の不動産として事業評価を実施する場合がありますが、減損会計は、 後者(事業評価)に近い考え方となります。

このように、不動産の減損会計は、あくまで企業として考えた場合、不動産を保有する必要があるだけの十分な収益が確保できているかを判断 していくというのが目的です。
減損会計を意識した不動産戦略を考える上では、下記の点が重要となります。

@企業として不採算部門で保有している不動産は減損のリスクが高い

A収益性の高い部門は、より多くの不動産を保有できる

このような観点から、保有不動産を効率的に部門に配分していき、不要な不動産は売却していくことで、 減損リスクを低くすることが可能となります。